【独学・文系でも出来た】新卒未経験がWebエンジニアになるまでにやったこと
Webエンジニアのotetoです。
私は文系・新卒未経験としてWebエンジニアになりましたが、就活を始める前は下記のような思いや疑問を抱いていました。
- 新卒でWebエンジニアを目指してるけど未経験でも大丈夫?
- 就活ではどのように立ちまわる必要があるの?
- 独学で学んできた人の体験談を聞きたい
- 要するに、なんか色々不安
そこで今回は当時の自分の悩みに答えるという意味でも、内定をもらうまでに実践した勉強法や就活対策についてまとめます。
決して非凡ではない者の一例としてではありますが、参考になれば幸いです。
経歴・背景
当時のスペック
- 都内の大学に通う学生
- プログラミングはほとんど独学。開発も主に一人で行ってきた
- ネットの情報に触発され、Webエンジニアを目指していた
学部のカテゴリーとしては文系と理系の狭間のような分類になるでしょうか。
とはいえ学部の授業で開発を行う授業があったわけでもスクールに通ったわけでもなく、独学でプログラミングを学んできました。いわゆる「実務未経験」な状態です。
Webエンジニアを目指した理由
いざ就活となると基本的に業界や業種をどうするか迷うのがあるあるだと思いますが、私の場合Webエンジニア以外は眼中にありませんでした。理由は下記の通り。
- 学生時代から複数のWebメディアを運営し、将来はWeb関連の技術に触れたかったから
- 私服で勤務したかったから
- カッコ良さそうだから
なんかめちゃくちゃ浅はかな動機ですね。ですが「Webエンジニアになれるなら就活でどれだけ苦労してもいい」と思えるぐらいのモチベーションはありました。
勉強法
- 本を読み漁る
- オンライン学習教材を利用する
- 大学のプロジェクトに参加する
- インターンに参加する
プログラミングにはいわゆる「学習ロードマップ」なるものがありますが、私の場合はそのようなものがあるとも知らず興味の赴くままやっていました。
なので多少イレギュラーかつ我流な勉強法になっているので、あくまで参考程度にとどめておいてください。
参考書を読み漁る
自分にとって一番の情報源は参考書でした。
正直言ってしまうと最初の段階では「将来エンジニアになるため」ではなく、「ただその瞬間興味が湧いたから」買って読んでいました。なので学ぶ順番などはかなりぐちゃぐちゃです。
ということで当時読んだ書籍を時系列順にご紹介していきます。
すべての人のためのJavaプログラミング
初めて買った技術書。正直当時の私にはちょっと難しかったです。なぜよりによってこれにしたのか。
内容が難しいというのもありましたが、何より説明がかなり端折られ簡潔に記してあるので地頭の悪い僕にとっては読むのも一苦労。
ですがプログラミングのいろはに関してこの本で押さえられました。
HTML&CSSとWebデザイン
WordPressでブログを運営し始めたはいいもののデザイン面でのカスタマイズに苦労していたので購入。
この本を読んだことをきっかけにテーマカスタマイズの沼にハマっていくことになることなど知る由もなく⋯
JavaScript超入門
中古本屋でたまたま目にし興味が湧いたことがきっかけでJavaScriptも勉強開始。
「超入門」というタイトルの通り、基礎から丁寧に解説してあり分かりやすいです。しかし今思い返せばもう少し内容の充実した書籍でもよかったかもしれません。
JavaScript 逆引きレシピ
辞書代わりに使っていました。
基礎Ruby on Rails 基礎シリーズ
友人に「Rails勉強してみたら?」とおすすめしてもらったことをきっかけにこの書籍で勉強開始。
野球チームのブログシステムを一から作っていくという内容で、解説も分かりやすいのでおすすめです。一番睨めっこしたのはこの参考書かもしれません。
Ruby on Rails 5 アプリケーションプログラミング
先程の書籍だけだと少し物足りなかったので、困った時に開く辞書代わりに使っていました。
Ruby技術者認定試験合格教本
「Ruby技術者認定試験」という資格のための参考書です。
Silverを取りたかったのもありますが、Rubyの知識を体系的に身に付けるというのが一番の目的でした。
ですが「資格なんてどうでもいいからRubyの勉強がしたい」という方は次に紹介する書籍の方がおすすめです。
たのしいRuby
上で述べたRuby技術者認定試験の勉強のための補助教材として使っていました。
プログラミングの宝箱 アルゴリズムとデータ構造
アルゴリズムの「リ」ぐらいまでしかアルゴリズムを理解していなかったので読むことに。メインのC言語だけでなくJavaでの実装例も載っているのでそこそこ良心的です。
ちなみにこの書籍に関しては流し読みした程度で、そこまでがっつりは読んでいません。
Webシステムの開発技術と活用方法
Webシステム開発について広く学べる書籍です。大学の図書館でたまたま目にしたので読むことに。
実際にPHPを用いた例も載っているのでイメージが湧きやすかったです。ですがちょっと古いものなので注意。
Webデザインの現場で使えるVue.jsの教科書
JavaScriptは触ったことはあるものの簡単なDOM操作ぐらいしかできなかった当時に、友人に薦められVueを触り始めることに。
Vueの超基本的なことは押さえていたものの実際に何か作ったことがなかったため、作るものが明確に提示されていてそのための解説がしっかり書かれているこの本は自分にとって最適でした。
キタミ式ITイラスト塾 基本情報技術者
基本情報の資格を取りたいと思いこの参考書で勉強し始めました。ちなみにこの記事を書いている現在も勉強中。
同じくらい人気な参考書「栢木先生の基本情報技術者教室」も買って読んだことがあるのですが、そちらよりも断然分かりやすいです。イラストがふんだんに使われ分かりやすく噛み砕いて説明されているため、マンツーマンで教えてもらっている感覚になります。
オンライン学習教材を利用する
Progate
プログラミング学習において定番になっているProgate。
知識だけ集めて「ノウハウコレクター」になりがちな僕にとって、このように手を動かして学んでいくサービスはとてもありがたかったです。
Udemy
買い切り型の動画教材で学べるUdemy。
ずっと書籍で睨めっこ状態で孤独なレースをしていた自分にとっては、直属のメンターが自分につきっきりで教えてくれるような感覚で、とても勉強が捗りました。
質問できることに加え、動画ごとにインデックスが表示されるため復習しやすいのもメリットですね。
※時々セールが開催されるのでそのタイミングで買うのがおすすめです。というより逆にセール以外のタイミングで買うと高すぎるので⋯。
大学のプロジェクトに参加する
プロジェクトというのは私の大学にあった「有志の生徒同士でチーム組んで何か好きなモノ作ったり調べたりしていいよ」というカリキュラムです。
私の大学は基本放任主義といいますか「来るもの拒まず去るもの追わず」のスタンスでして、あまり意欲が無い学生に対しても手取り足取り何かを教えてくれる環境ではありませんでしたが、逆に意欲がある学生に対してはチャレンジを後押してくれるよう環境でした。
なのでそのプロジェクトは別に強制参加もでもないですしそれを選択しなくとも卒業できます。
しかし「今まで独学で学んできた知識を活かして誰かと一緒に何かを開発したい」という漠然的な思いがあり、それが実現できる身近なきっかけがこのプロジェクトだったので参加することに。
実際にやった内容としては「大学内の忘れ物を画像認識で検知・判別しそれを一元管理できる教務課の方のためのWebアプリケーション」の開発でした。 結果的に就活ではそれをポートフォリオとしてアピールした結果、ESや面接では本当に助けられましたね。
成果物自体のクオリティに関しては目も当てられないレベルではありますが、就活を共に戦い抜いた戦友として感謝してもしきれません。
インターンに参加する
短期と長期合わせて合計3つの企業のインターンに参加しました。
- 短期の方はSIerとWeb系企業の2つに参加
- 長期の方はASPを運営する企業
短期のものに関してはインターンかというよりどちらかというと「職業体験」的なもので、アプリケーションの企画や提案などがメイン。
長期のASP企業ではどちらかというとガッツリ開発というより、アフィリエイトに関わる業務の傍らでエンジニアの部署の仕事も少し兼任させていただいていた、という形です。書くとしても主にマークアップ系の言語でした。
正直どのインターンもコードをがっつり書ける環境ではなく「思っていたのと違った⋯」というミスマッチこそありましたが、とはいえ自分の行きたい業界や企業選びの軸を定めるいい機会になったと考えています。
内定を得るためにやった就活対策
年内から就職活動を始める
Web系の企業は採用が始まるのがかなり早い傾向にあります。年内に採用を終えるところもかなり多いようです。
ちなみに私の就活スケジュールはこんな感じでした。
時期 | やったこと |
---|---|
3年9月 | 企業研究&選考対策 |
3年11月 | エージェントを利用し2社から内定獲得 |
3年1月 | 内定を蹴り、就活を再開 |
4年4月 | 第一志望含む2社から内定獲得 |
比較的早くから行動していたこともあり、余裕を持って・俯瞰して企業研究や就活に関する知識を蓄えることができました。「あーこの企業もう採用締め切ってる」という事も勿論避けられました。
持論ではありますが、就職活動が本格的に始まる3月頃から動き出すのではなく年内のうちから動き出すのが良さげかなと。
年内に内定をもらえた場合には、入社までに技術力を身につけられる・早い時期からインターンに参加させてもらえるといったメリットもありますからね。
ちなみに11月から3月までに何があったのかというと、エージェントを利用して承諾した内定先の企業とのミスマッチがあり辞退しました。詳細は下記記事で詳しく語っています。
【体験談】エージェント経由の内定を承諾後に辞退する際に注意すべきこと
ポートフォリオを作る
ポートフォリオはエンジニア志望の方なら必須級になりつつあると思います。
私の場合、大学のプロジェクトで自分から手を挙げた組んだチームで開発したシステムの眼に見える部分をポートフォリオとしていました。
先程も触れましたが具体的には、画像認識の技術を用いて「大学内の忘れ物を検知・判別し、それを管理できる教務課の方向けのWebアプリケーション」です。
超簡潔にまとめるとサーバーサイドはRailsでフロントはVue、画像認識の方はPythonを使用。画像認識で得たデータをAPIでフロント側で取得し自動で追加、あとリアルタイムで生徒と教務課がチャットできる…といった具合です。
「機械学習?画像認識?凄くない?」と思われるかもしれませんが全くもってそんなことはなく、そちらのロジックや実装の部分は別のメンバーが担当し、僕の担当はあくまでアプリケーション側の実装でした。
使われている技術などについてざっくりと把握はしてはいるものの、機械学習に関しては簡単な書籍を一冊読んだレベルです。
同じ大学に、そういった別の分野について独学で学んできた人がいたのはとても助かりましたね。面接ではチームでの経験が何かと聞かれるので。
しかしポートフォリオの話をするにあたってそういった技術力をアピールするのも大事だと思いますが、それよりも問題解決力や思考力を図るために
- その制作物を作るに至ったきっかけ
- どのような問題を解決するために作ったのか
- その結果どうなったのか
のようなプロセスの話の方が重要視されると思います。
少なくともブログ主の場合は技術力は平均未満だったので、ポテンシャルで採用していただくためにもその辺りの話は深掘りをされても大丈夫なように対策しておきました。「大学の教務課の方の忘れ物管理が大変・忘れ物が持ち主の元に戻りにくいという問題の解決を図るためこの開発に踏み切り、〇〇を改善するために△△の機能を…」といった風に。
もし技術方面に明るい面接官の場合は、それらに加えて+αで盛り上がりそうな技術方面の話をする準備をしておくといいかもしれません。
未経験の大学生エンジニアにおくるポートフォリオの作り方【実例付き】
新卒エージェントを利用する
ブログ主は3年の9月という比較的早い時期から選考を受け始めるのにあたって、新卒エンジニア専門のエージェントのレバテックルーキーを利用しました。
実際に利用して感じたメリットなどについては下記記事でまとめています。
【内定獲得】レバテックルーキーの評判は?文系未経験が利用してみた口コミ
就職エージェントを簡単に説明すると「担当のエージェントの方が自分にあった企業を紹介してくれて、それぞれの企業ごとの選考対策をしてくれる」サービスのことです。ちなみに私が利用したものだと全てオンライン可でした。
エージェントを利用するメリットは主に4つです。
- 自分に合った企業を紹介してくれる
- 企業ごとの選考対策をしてくれる
- 企業には直接聞きにくい情報を聞ける
- 無料
自分に合った企業を紹介してくれる
多くの就活生はマイ〇ビやリク〇ビを利用してエントリーすることが多いと思いますが、あのような大手求人サイトから自分の軸に合った企業を探すのは至難の技です。払ってる掲載費が高ければ高い企業ほど検索順位が高いサービスなどもありますからね。
ですが新卒エージェントの場合、その学生の軸にマッチした企業を紹介してくれます。
「マイ〇ビやリク〇ビでとりあえず20社エントリー」ではなく「本当に自分に合った企業数社のみにエントリー」といった具合ですね。
さらにベンチャー企業などは、採用人数の事情からそのような大手求人サイトには掲載せずエージェントのみで済ませる、なんてところも多くあります。
なのでこのような言い方が正しいかは分かりませんが、いわゆる「隠れ優良企業」が多いのもエージェントの特徴です。
企業ごとの選考対策をしてくれる
このメリットが一番大きかったですが、なんと企業ごとに選考対策を行ってくれます。
その内容がとても手厚く、「こんな名もなき学生にそんなリソースと時間を割いていいの?」と思ったほどです。
ブログ主のように「周りに同じ時期に就活をしている人がいなくて心もとない」という場合に頼れる存在がいることはとても大きかったように思えます。
企業には直接聞きにくい情報を聞ける
どんな就活生でもやはり気になるのが待遇や福利厚生。しかしその辺りを選考の面接で聞きにくいのも事実。
しかしエージェントなら担当の方を通して調べてくれたり聞いてくれたりするのでそこも安心。
どうしてもエージェントは企業側のお金が絡む以上、世間一般的にはマイナスのイメージが多少あるかもしれません。しかし少なくとも私が利用した際にはネガティブな印象を持つことはありませんでした。
無料
新卒・中途かに関わらず、基本的に就活エージェントは無料で利用できます。
というのもエージェント側のビジネスモデルは、採用側の企業がエージェントを介して採用した場合にエージェントにお金を支払う仕組みになっています。つまり求職者側は一銭支払わなくてよいわけですね。
面接の練習をしすぎない
一人で行う面接練習を極力しないようにしました。(対策は勿論しましたが)
というのも私の場合、面接の練習をしすぎるとどうしても自分の中で「台本」が出来上がっていってしまい、その暗記したものを読むような形になってしまうのです。
そこでブログ主は面接練習をあまりせず、面接を雑談だと思うスタンスに切り替えることで緊張せずラフに面接に臨むことができました。
想定質問に対する答えを台本のように覚えておくのではなく、要所だけを捉えておいて本番はアドリブで話すのがベストだと思います。
更にエンジニア志望となると現場のエンジニアの方やCTOの方が面接官になることが多くなると思うので、人事の方が相手のいわゆる「一般的な面接」ではなく、より雑談チックになりやすいのも特徴です。
ちなみに私が選考で聞かれた質問全てを下記記事にまとめているで、ぜひ参考にしてください。
【回答例付き】新卒Webエンジニア面接で実際に聞かれた質問総まとめ
アウトプットを心がける
アウトプットと言えるほど大層なものではありませんが、私は特に「本サイトでの発信」に注力しました。
学んだ事や実践したことを定期的にアウトプットした事は評価面で少なからずプラスに繋がったかなと自負しております。特にブログは実績や積み上げが目に見えやすいので。
ちなみにWordPressの話で面接官と盛り上がったこともありましたね。
いわゆる「ガクチカ」というのがそれに当たるかもしれませんが、そんなガクチカがポートフォリオ以外として何か目に見える形で残っていたブログ主は、他の学生よりほんの少しは面接官の印象に残りやすかったのかなと思ってます。
まとめ
以上、新卒未経験が独学でWebエンジニアになるために実践した勉強法と就活対策でした。
就活は志望職種・志望業界問わず大変なものだと思います。ですがエンジニア職の場合、自分の技術に対する愛情と熱量を伝えていれば必ず結果はついてくるはず。
本記事が参考になったかは分かりませんが、ぜひ「ほどほどに」頑張ってください。