【体験談】エージェント経由の内定を承諾後に辞退する際に注意すべきこと

  • 内定承諾後に辞退する際に注意すべきことを知りたい
  • エージェント経由で応募した企業を辞退したいけど、普段通りでいいよね?
  • こんな理由で辞退して大丈夫なのかな

という方に向けて、新卒エージェント経由で内定承諾後に辞退する際に注意すべきことをまとめました。

注意すべきこと

まず前提として、内定承諾後の辞退は可能です。違法でも何でもありません。安心してください。

しかし承諾後の辞退は、承諾前の辞退と比べて少なからずその企業に迷惑をかけます。

なのでどのような理由があろうとも、誠意を持って謝罪し辞退の旨を伝えることが大事、ということだけは押さえておいてください。

辞退の連絡はエージェントにする

これは押さえておくべき基本中の基本です。

エージェント側は、その学生に企業を紹介し入社してもらうことで企業からお金を貰います。 要するに学生に紹介して終わりではなく、エージェントと企業側は入社するまでお金やらなんやらの関係で繋がっているんですね。

「企業に直接連絡するな」とまでは言いませんが、応募元がエージェントな以上、そちらに辞退の旨を伝えるのが好ましいです。

辞退理由は包み隠さず伝える

エージェントの方に辞退の旨を伝える時は正直に理由を伝えることをおすすめします。

ちなみに僕の場合は以下の理由を挙げました。

  • 昭和気質な社風で、自分には合っていなかった
  • エンジニアとして成長できる気がしない

流石に「身内が亡くなった」や「留学に行くことにした」のような嘘は控えましょう。

というよりそもそも嘘つく必要はなく、学生側のキャリアを真剣に考えてくれるエージェントならば、親身になって話を聞いてくれるはずです。

対応こそエージェントによって変わってくるとは思いますが、実際僕を担当してくれたアドバイザーの方は優しく親身になって対応してくれました。

もし正直に理由を伝えたにも関わらず、罵倒されたり脅迫された場合などはすぐに連絡を絶ってOKです。 あっという間に噂が広がるこのネット社会において、そんな対応する社員がいる時点で先が思いやられますが⋯

企業側との面談には基本的に応じる

エージェントに辞退の旨を連絡して終わり、で済む場合もありますが、一度企業側と面談の時間を設けられる場合もあります。そういった面談には基本的に応じたほうがよいでしょう。

もちろん怖くなる気持ちも分かります。

勿論ごく一部の企業ではありますが「辞退を伝えたら水をかけられた」や「怒鳴られた」という噂を聞くこともありますし、億劫になりますよね。

なのでどうしても参加したくない場合はエージェントの方に申し出てみましょう。うまく取り計らってくれるはずです。

貸与品は返却する

もし貸してもらっていた機器や備品などがある場合は返却するのを忘れないようにしましょう。例を挙げると以下のようなものです。

  • ノートPC
  • 入館証

入館証などのような軽いものなら後日郵送で返却すればいいですが、PCのようなものだと色々手間が掛かるので注意しておきましょう。

エージェント経由の内定を辞退する方法

「でも実際にどうやって辞退の旨を伝えればいいの?」ということで、内定辞退の具体的な方法は以下の3つです。

  • メール・チャットで連絡する
  • 電話で連絡する
  • 企業に直接連絡する

電話で連絡する

辞退の旨を伝えるのは、基本的に電話での連絡が好ましいでしょう。

企業へ辞退の旨を伝えるだけならメールだけで済ませてもいいとは思いますが、エージェント経由ですと「はい事態ですね」とすんなりいかない場合が多いです。承諾後なら尚更です。

メール・チャットで連絡する

上で電話が好ましいとは言いましたが、中々繋がらない場合はメールでも全然いいと思います。

企業に直接連絡する時と違い、「辞退する理由」を書き忘れないようにしましょう。以下に例文を載せておきます。

株式会社〇〇 △△様
お世話になっております。
じゃがいも大学蒸し学部4年のotetoと申します。
内定を承諾させて頂きながら誠に恐縮ですが、〇〇社の内定を辞退させて頂きたくご報告申し上げます。
主な理由は以下の通りです。
・〇〇〇〇〇〇
・△△△△△△
選考対策に貴重なお時間を割いて頂き、ご期待を頂いていたにもかかわらず、こうしたご報告をすることになりましたことを心よりお詫び申し上げます。
―――――――――――――――
oteto
じゃがいも大学 蒸し学部 4年
携帯電話:〇〇〇
メール:△△△
―――――――――――――――

更に最近ではLineのようなチャットアプリを連絡の手段として用いるエージェントも増えてきています。

もちろんそのチャット上で辞退の旨を伝えるのもよいですが、チャットだからといってフランクな態度で伝えたり、ずさんな文章にならないように気をつけましょう。

企業に直接連絡する

エージェント経由ならばエージェントに連絡するのが好ましいですが、もし万が一認めてくれなかった場合などには企業に直接連絡するほかないでしょう。(滅多にないとは思いますが)

株式会社〇〇 △△様
お世話になっております。
じゃがいも大学蒸し学部4年のotetoと申します。
このたびは、採用内定の通知を頂き誠にありがとうございました。
このようにありがたいお知らせを頂きながら誠に恐縮ですが、自分の適性に鑑み貴社の内定を辞退させて頂きたくご報告申し上げます。
書類審査や面接に貴重なお時間を割いて頂き、ご期待を頂いていたにもかかわらず、こうしたご報告をすることになりましたことを心よりお詫び申し上げます。
末筆ながら、貴社の益々の発展をお祈り申し上げます。
―――――――――――――――
oteto
じゃがいも大学 蒸し学部 4年
携帯電話:〇〇〇
メール:△△△
―――――――――――――――

実際に内定承諾後に辞退した体験談

辞退の意は固まったものの、「こんな理由で辞退して大丈夫なのかな」と不安になっている方もいるかもしれません。

ですが安心してください。僕の辞退理由なんてもっと酷いですからね。大丈夫です。

というわけで次は僕が承諾後に辞退した経緯や理由についてまとめました。哀れな自分語りになりますが、辞退するのが不安な方の後押しになれば幸いです。

経緯

3年12月:エージェントを利用して内定獲得

新卒エンジニア向けのエージェント「レバテックルーキー」を利用して、自社開発をしているWeb系企業から複数内定を獲得。

3年12月:内定者アルバイトに参加

早いうちから技術力を磨きたかったため、内定者インターン(アルバイト)に週3で参加することに。

3年12月:職場の違和感に気づく

「憧れのWeb系企業だ」と期待を膨らませていましたが、ところがどっこい。職場の違和感に気付くことに。

3年1月:パワハラに遭遇

社内でパワハラが横行しているのを知り、「辞めたいゲージ」が99%から100%。

3年2月:意を決して辞退の旨を伝える

エージェントの担当の方に電話で事情を話し、辞退しました。

3年2月:企業側と面談

後日エージェントから「企業側が一度面談をしたいらしい」と連絡をいただき、ちょっと怖かったものの面談をすることに。

ですが叱責されたり水をかけられる、なんてことはなく無事面談は終了しました。

3年2月:辞退完了

無事、辞退できました。

辞退理由

  • 昭和気質な社風と、エンジニアとして成長できなそうな環境
  • 社長による、高圧的な態度や叱責といったパワハラに近い行為

(正直これ以外にもあるんですが、全て挙げるとなるとキリが無いです)

昭和気質な社風と成長できなそうな環境

その企業では朝礼においてクレドの唱和をする時間がありました。それの存在を知り、入社初日から「この職場大丈夫か(困惑)」と疑念を抱くことに。

「クレドや社訓の唱和は悪しき風習だ」「そんなことやっている企業はブラックだ」とまで言う気は毛頭ありませんが、少なくとも自分がイメージしていた「今時のWeb系企業」とはかけ離れていました。

さらに極め付けは、エンジニア職として入社したはずなのに1か月半近く経ってもコードすら書かせてもらえない環境。「早いうちから実務経験を積んで技術力を付けるぞ」と意気込んでいたのも虚しく、業務の殆どはカスタマーサポート・雑務・昼食の買い出しがメインでした。

勿論研修は一通り終え、その業界の知識も(付け焼き刃ではありましたが)学び終えました。インターン生ゆえに、そういった下流の仕事をしなければいけないことも自覚していました。が、幾ら何でもその扱いはぞんざいと言わざるを得ませんでしたね。

「エンジニア職採用」とは。

自分の一個上の代のインターンしている先輩方も同じように辟易しており、中には入社してから4か月経ってもエンジニアの部署に配属されていない先輩もいました。(勿論エンジニア採用です)

もうその時点で、「あかん、これはエンジニアとして成長できる気しないわ」と辞めることが脳裏にチラつき始めてました。

「成長できるかどうかなんてお前次第だろ、環境のせいにするな」と言われればごもっともですが、少なくとも企業を選べる権利がある身として誰だってより良い環境を求めたいものです。

パワハラとの遭遇

自分のデスクは営業の部署の間近だったのですが、朝礼の際に社員の方が社長に叱責されているのがよく聞こえてきました。しかも結構な頻度で。

本人からしたら注意しているだけなのかもしれませんが、社員全員に聞こえる声量でかつ高圧的だったので、客観的に見て「注意」のレベルを超えていたのは明らかでした。しかもそれ経営者ですよ。社長本人。

その瞬間、募ってきた不満と猜疑心が相まって「やべくるところ間違えたかも」ゲージは100%に達し、辞退することを決心しました。

「その程度で音を上げるのは根性がない」と言われればそれもごもっともなのですが、優先すべきはそういった相対的な意見ではなく社内環境への絶対的な感じ方ですからね。

そのタイミングで辞めたことにより結果的に周りの就活生に乗り遅れず就活を再開することができましたし、自分にとってその時の判断はまさに英断でした。

辞退してどうだったか

結論、めっちゃ良かったです。

お試し入社できた

今となってはこの経験があってよかったなと思っています。そういった自分に合っていないかつ社内環境の悪い企業を弾くことができたのですから。

実際その後に就活を再開し、無事第一志望の企業から内定をもらうことができました。

あのままインターンをして翌年の4月を迎え、新卒カードをドブに捨てることになっていたら⋯と考えると今でもゾッとします。

承諾後でも内定辞退は仕方ない

正直、内定承諾後に辞退するのは仕方ないことだと思います。 何故なら、会社の内情なんてのは実際に入社してみないと分からないですから。

僕の場合、その蹴った企業なんてのは就活時に目にクマが出来るほど調べつくし、面談時にもしっかりとヒアリングし「よし、ここは自分のファーストキャリアに相応しい会社だ」と揺るぎない自信を持っていたにも関わらず、ですからね。

就活の先人達が「その企業の社風や雰囲気なんてのは、実際に入社してみないと分からないんだぞ青二才」と口すっぱく言っているのを就活時は軽く受け流していましたが⋯まさにその通りでした。

まとめ

以上、内定承諾後に辞退をする際に注意すべきことと愚かな自分語りでした。

確かに承諾後の内定辞退に対して後ろめたくなる気持ちも分かりますが、新卒カードを無駄に切るわけにはいきません。意外とエージェント・企業側も事務的な対応で終わることが多いので、パパッと済ませちゃいましょう。

とはいえ横柄な態度で連絡するのだけは避けること。円満な辞退を目指しましょう。